感染制御教育センターについて

感染制御・疫学調査・
教育を通じて、
院内外の
感染対策を支えます。

ごあいさつ

2000年に発生したCOVID-19のパンデミックにより、我々は、新興感染症が瞬く間に世界中に拡がるところをリアルタイムに目撃し、感染症の怖さを思い知らされました。わずか数年間のことではありますが、感染の拡大防止のために、様々な対策が行われました。感染制御という言葉が、医療機関だけではなく、一般市民にも浸透し、市民権を得ました。世界中の人々がマスクをして、手指衛生を励行する、ということが当たり前になりました。そして、人類の叡智が結集され、治療薬やワクチンが開発され、今では、昔ほど恐い感染症ではなくなってきました。しかしながら、今後、いつ何時、また、新たな感染症がパンデミックが発生するか、だれも予測はできません。

新興感染症以外にも、新しい薬剤耐性菌の台頭など、感染症を取り巻く環境では様々な課題があります。目の前の感染症患者の治療を行うことは我々の使命である一方で、個々の症例だけではなく、病院や地域全体における感染症にも十分な情報収集、対策を行う必要があり、患者を守りつつ、抗微生物薬という人類の公共益を守るということも求められております。COVID-19への対応で、我々は多くのことを学んだと思われます。目に見えない微生物と戦うわけですから、我々も十分な戦略をもって挑む必要があります。まさに、そのブレーンとなる機能を有するのが、長崎大学大学病院の感染制御教育センターとなります。本センターは、2006年2月に、①感染制御、②感染疫学調査、③感染症および感染制御の教育の3つの実践を目標に設立されました。具体的に以下に示します。

  1. 感染制御は、個々の症例というよりは、集団における感染の予防、感染伝播の阻止、抗菌薬の適正使用などの対策を通じて、予防可能な感染症を効率よく減少させることができます。
  2. 感染疫学調査は、院内のみならず地域における感染症や耐性菌の検出状況の実態を把握、新たな感染症の発生予測、実施した対策の有効性の検討などを含み、感染対策の推進を図ります。
  3. 感染症および感染制御の教育は、エビデンスに基づく対策を有効に実施するために重要な下地となりますが、新たに専門家を育成することが地域の感染対策を進歩させることにも繋がります。

これらの目標を達成するために、当センターのスタッフは日々、様々な活動を行っております。「個から集団へ」という言葉をキーワードとして、ひとつの医療機関から限定された地域の感染対策ネットワークへ、地域の感染対策ネットワークからネットワーク相互の連携へ、さらには日本全体を対象として感染対策をすすめ、一方で大学病院、地域中核医療機関、地域医療機関、医療関連施設が連携をはかり、その役割ごとにできる対策を実施することで、縦横に連携の網目がつながり、エビデンスに基づいた、かつ実現可能な感染対策を行っていけるものと考えています。

長崎大学病院 感染制御教育センター
センター長  泉川 公一

センターの概要

長崎大学医学部の特色のひとつは感染症に対する診療、研究、予防、疫学調査などの実績、人材が豊富であることです。多くの診断および治療法、基礎的および臨床的研究が積極的に実施されています。その一方で既存の治療法では対応できない薬剤耐性菌や新興感染症はこれからも次々と出現してくることが懸念されます。そのたびに新しい治療法の開発を待っていては、それまでの期間に罹患した患者を治療することはできません。感染症抑制の最も有効な手段は、感染予防、感染伝播の防止であることはいうまでもありません。

このような背景のもと、全国の医療機関において感染制御部の設立が行われました。本学では、それまでの院内感染対策をさらに発展させる形で、2006年2月1日よりセンター長と4名の専任のスタッフを有する感染制御教育センターが大学病院内に設立されました。現在、センター長の下、感染制御認定医師(ICD)4名、感染症看護専門看護師1名、感染管理認定看護師2名、検査技師3名、薬剤師8名、事務職員1名の計20名のスタッフを中心として、院内感染対策委員会などと連携をとりながら活動を行っています。

本センターの特色はそのセンター名に「教育」を冠していることであり、感染症および感染制御に関する、学生の卒前、医師・看護師を始めとした多職種の卒後教育はもとより、地域における感染対策などの教育を行うことを主たる目的のひとつにしています。

教育はただ単に個人の能力を高めるためでなく、施設全体の感染予防、感染伝播の防止に大きな役割を果たします。そのなかで重要なことは個人ではなくかかわりのある全ての人が参加することで最も肝要です。また、感染対策はひとつの病院だけで行っても効果が少なく、関連ある地域全てにおいて対策を行う必要があります。

2024年12月より、当センターは、旧感染症内科(現在は国際感染症予防診療センター)、感染症医療人育成センターと統合され、総合感染症科となりました。2つの大学院講座、10名以上の感染症専門医を有し、日々感染制御、感染症診療に関わる様々な業務を協働して行なっております。

アクセス情報

事務局
長崎大学病院 感染制御教育センター
所在地
〒852-8501 長崎市坂本1-7-1 第2病棟・診療棟3F
TEL
095-819-7731
FAX
095-819-7766
E-mail
nice@ml.nagasaki-u.ac.jp
アクセス

● 長崎空港から

  • バス(長崎駅前行き(浦上経由)利用の場合):松山町または浦上駅前下車徒歩約10分
  • バス(長崎駅前行き(茂里町行き(出島道路経由)利用の場合):茂里町(終点)下車徒歩約15分 / 浦上駅前、茂里町から院内乗り入れバス(愛称:元気くん)の利用もできます。
  • タクシー:病院まで約1時間

● JR長崎駅から

  • バス:長崎バス1番(医学部経由下大橋行)→大学病院前下車徒歩1分
  • 市内電車:赤迫方面行(1,3系統)→大学病院前下車徒歩8分→北郵便局横から送迎用無料シャトル便の利用もできます。
  • タクシー:病院まで約10分

● JR浦上駅から

  • タクシー:病院まで約5分
  • 徒歩:病院まで約10分 北郵便局まで徒歩8分→北郵便局横から送迎用無料シャトル便の利用もできます。
  • バス:院内乗り入れバス(愛称:元気くん)の利用もできます。

● 長崎大波止ターミナル(フェリー乗り場)

  • 市内電車:赤迫方面行(1系統)→大学病院前下車徒歩8分
  • タクシー:病院まで約12分

感染制御教育センターへのお問い合わせ

感染対策に関するご相談や、研修・講演のご依頼、感染制御教育センターの活動に関するご質問など、
お気軽にお問い合わせください。医療機関や高齢者介護・福祉施設の皆様と連携し、感染対策の充実を支援いたします。
内容を確認のうえ、担当者よりご連絡いたします。

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